第五章 独立そして復活

1981〜1984
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ピンク・レディー解散後、それぞれの道を歩きだしたミーこ とMIEとケイこと増田けい子
それぞれの道でそれぞれの生きる道を探す旅はこれまで以上 に困難でそれでも、なおかつ自分らしく生きたいと願う想いは
独立した二人を暖かく包んで行く。いつか訪れる再会の日ま で・・・
新ピンク・レディーストーリーの開幕です。





各写真をクリックしてくだ さい。その曲へ飛べます。ここに再び戻るにはそこのジャケ写をクリックするとここに戻ります。


pinklady-magical tour TURNING POINT

ブラームスはロックがお好き
ピンク・レディー解散後、早くも歌でソロ 活動 を始 めたのはミーの方だった。芸名をミーからMIEに変え、ピンク・レディーでやり残したと思われたアメリカを念頭に置き、ショービジネスの世界で最高のエン ターテイナーを目指し、再出発を切った。ミーちゃんのイメージを変えようとセクシーな写真集を発売するなど、まず手始めは大人の女性への変身からだったの だ。
ブラームスはロックがお好き 1981年7月5日発売。あのピンク・レディーラ ストシングルOH!が発売されてからわずか4ヵ月後の再スタートとなった。 作家陣に起用したのは同じく時を一緒にした山口百恵のバックボーン阿木-宇崎-萩田トリオ。話題性は抜群であった。狙いもよかったと思うし、MIE自身の 歌いこなしも抜群で、このあと発売されたアルバム''I MY MIE''も全曲彼らの作品でいろんなパターンの曲を見事歌いこなしている。(このI MY MIEも秀作です。CD化して欲しいですね)しかしピンク・ レディーからの人気の低迷でなかなかヒットには結びつかない。子供たちのファンもこのころは聖子ちゃん、トシちゃんといった新しいアイドルたちに目をやっ ていてMIEのこのデビュー曲にはあまり注目とまではいかなかったかもしれない。華々しい再スタートとまではいかなかったがMIE自身にしてみればやっと 自分の 足 で歩ける喜びがあったかもしれない。ピンク・レディー時代は人気が先行してアルバムらしいアルバムもあまり出せなかった。それが今回はピンク・レディーと は全く違ったパターンの曲を歌えることに喜びを見出していたかもしれない。あのミーちゃんのスタートが ロックとは以外であった。ピンク・レディー時代はど ちらかといえば高い高音を生かしたバラードというイメージであっただけにこの斬新なスタートは嬉しい裏切りであった。イントロのジャジャジャジャからまさ にロックのリズム、大人の歌手MIEの登場をはっきり主張した1曲であるといえる。途中DO YOU DO YOU DO YOU LIKE A  LOVE SONGからサビのだ〜か〜らにかけて最高潮の盛り上がりでキメのJust Like a RocknRollをシャウトして歌う歌いっぷりはまさにアメリカ帰りのMIEならではとしみじみ思った。これからはなんのプレッシャーもなく確実に作り たいものを作って欲しいなあとなんだか嬉しかった。もちろんこのシングル発売と同時に買いました。写真集もドキドキしながら(笑)買いましたよ。
このシングルでB面のToday,sMyBirthdayは僕自身もお気に入り の1曲でこの時のMIEの心境をうまく表している。作詞が以前の阿久先生と 違って阿木曜子氏の言葉使いは女性ならではのキメの細やかな表現がMIE自身の気持ちを代弁しているように聴こえる。さすがはクイーン山口百恵に色んな服 を着せてきた方だなあと思う。MIEの再スタートは確かな可能性を秘めて出発したといってもよいであろう。ピンク・レディー解散後もふたりの不思議な旅は さらに続いていくのである。いつの日かピンク・レディーを認められるその日まで・・・。






SIDE ONE
1.舞姫 TONIGHT
2.彼と私と女友達
3.タヒチ地中海クラ ブ
4.Don't Call Me, Mr.X
5.世界中 の・・・・・・に片想い
6.アニマルハウス

SIDE TWO
1.ブラームスはロッ クがお好き
2.曖昧MIE
3.真珠泥棒
4.Today's My Birthday
5.After Five Friday
6.貿易風




MIEのファーストアルバム。
ピンク・レディー時代はホントアルバムらしいアルバムは少なかった が、解散してこんなに素晴らしいアルバムをファンに届けていただけるとは思ってませんで した。
全曲、阿木耀子-宇崎竜童-萩田光雄の山口百恵トリオで構成してい るところでインパクトは申し分ない。
編曲の萩田さんはピンク・レディーの「星から来た二人」をアレンジ した方で、この辺りはピンク時代からご縁でしょうか?
1曲目は
舞姫TONIGHT
MIEちゃんっといった感じで、大好きな曲です。
イントロに入る前のミステーク!は効きますよ。
サビの高音も申し分ない歌い方で素直にストレートな歌唱法がアルバ ム1曲目からこのアルバムを聞かせる気にしてくれます。
ロック色の強い曲というのはピンク・レディー後期に入ってMIEは ステージなどで披露していたが、そのロックでの開幕のこのアルバムはMIEの新たなる再 出発を祝っているように感じます。
2曲目「彼と私と女友達
ちょっとトッポイ感じのする女の子が主人公。
実際のMIEちゃんとはちょっとイメージがズレてしまうところがこ の曲の面白いところであります。
3曲目「タヒチ地中海クラ ブ
どうしたの?その歌い方?みたいな歌唱法が印象的です。
ゴーギャンカヌー・・の出出しはインパクトありますよ。
これも今までのMIEちゃんからは想像できない曲ではあります。
で、中でもけっこうコケティッシュな4曲目「
Don't Call Me, Mr.X」 は当時よく聴いた曲のひとつでもありました。
3曲目、4曲目と再出発のMIEちゃんが必死に頑張っていた様子が 伺えます。
「今までとは違う私を」の意気込みがその2曲の歌唱法に表れている ように感じるからです。
5曲目、6曲目はそれまでのMIEちゃんの歌唱法で、特に6曲目のアニマルハウスのサビ の部分お〜お〜アニマルハウス・・と歌うところはちょっと前にやっていたアニメタルレディーを思わせますね。
5曲目のわたしは・・世界 中の・・・に片想い・・・というのもスケールが大きいというか面 白い世界観のように思います。
世界中の誰かさんに片想いなんて辛いだろうなあ・・・と思ったりし ました(・・んなアホな)
B面に移って1曲目。
シングル発売された「ブ ラームスはロックがお好き
これは上にコラムを書いていますので、省略です。
そしてB−2曲目、「曖昧 MIE」これが唯一タイトル曲と呼んでいいのでしょうか?
明るいポップス色の強い曲で、軽い感じがMIEちゃんのアイドル性 を持つ歌声と非常にマッチしているように感じました。
曖昧MIE、私って曖昧なの?とここでは可愛らしいMIEちゃん本 来の姿を感じる1曲ですね。
B−3曲目「真珠泥棒
いわゆるレゲエってやつですか?この曲は僕は結構好きでした。
ただ、僕の持ってるレコードはこの曲だけ針が飛ぶんですよね〜ホン トに気付かない程度なんですが・・・。
何故、気がついたかというと、後々全曲集というテープを買って聴い た時、アレ音が1小節多い?と思ったんです。その程度です。
MIEちゃんがこのアルバム以降レゲエの曲ってなかったと思うの で、ある意味これも冒険で今となっては貴重な作品のように感じます。
B−4曲目「Today'sMyBirthday
シングル「ブラームスはロックがお好き」のB面にも収められた曲で す。
新たなる再出発を祝う作詞家阿木耀子さんからのささやかなメッセー ジがこの曲には込められているように感じます。
あの山口百恵さんの「さよならの向こう側」の逆を行く曲のように 思っていました。
B−5曲目「
After Five Friday
これはこのアルバム中最も好きな曲でした。今でも充分歌って欲しい曲のひとつだといえます。
ギターとサックスの音色が優しく都会の夜を思わせます。(僕の田舎にはちょっと似合わない・・笑)
MIEちゃんも肩の力を抜き優しく歌っ ているのがよく分ります。
かすかなファルセット・・・あ〜もう最高!!!
カクテル・・・か?ワインか?・・・それとも水割りか?(これは ちょっと堀江さんですね。♪水割りをくださ〜い・・ってなもんだ ダハッ^^)
そんなアフター5の夜、思い浮かびます・・ね^^
そしてオーラス「貿易風
この曲は以前、コラムを書いていますが、 (SexyDynamite!のバラードのページに以前載せました。)是非、これからのMIEさんのステージでも 歌っていただきたい!1曲です。
ホント、いい曲ですよ。MIEちゃんの声に凄くあっていると思いま す。ウンウンうなずいているあなた!そう思われますか?

以上掻い摘んで全曲を簡単にご紹介しましたが、MIEちゃんのソロ になってからのアルバムの中でも特に秀作のこのアルバム。
いろ〜んなパターンのいろ〜んな曲をいろ〜んな歌唱法で器用にこな しているところがこのアルバムのもっとも注目すべきところだと思います。
コンセプトからもピンク・レディー解散後、周りがMIEちゃんに期 待をかけていたこともMIEちゃん自身も気合を入れてソロ活動に取り組もうと思っていた こともこのアルバムで蘇ります。
これは是非CD化していただきたいと思っています。
これだけでなく、ビクター時代の音源全てもう1度聴きなおしたいな あと思っている管理人なのです。

アルバムに ついてはこちらにもレビューがあります

復刻しました!










同じ頃ケイこと増田けい子は初主演ドラマ「3年待った女」でまず、女優としての スタートを切った。
MIEの目指すエンターテイナー志向とは全く逆のこれまた確実な仕事をこなすこ とを念頭において、着実に自分の仕事という感覚でひとつづつこなしていく覚 悟だったのだろうか。
解散後人生のターニング・ポイントを迎えたミーとケイ。10年来の親友という仲 を解消して、それぞれの道で活躍の場を見出そうと前向きなSTEPでスター トしたふたり、「こりゃこれから大変だ、ふたり別々に応援しなきゃあ」と嬉しい俺の顔は言うまでもなくほころんでいた。
ケイのシングルが発売されるのはこの時より4ヶ月後のことである。












すずめ
一 足先にソロデビューを果たしたMIEから遅 れること4ヶ月、遂にケイこと増田けい子のソロデビュー曲 「すずめ」が1981年11月28日発売された。解散後まずは女優としてのスタートを切ったケイ だが、その間ソロデビューのため楽曲などを吟味していたそうで、彼女が以前から大ファンだったという中島みゆき作詞作曲のこの曲に決定した。中島みゆき氏 といえば、ピンク・レディー時代ウォンテッド13週1位の後わずか1週だけ中島氏の「わかれうた」が1位を獲得しているいわば因縁のめぐり合わせである。 当時中島みゆきといえばヒットチャートの常連で次から次へとベスト10ヒットを飛ばしている頃で、(今でも凄い人気ですよね)売れっ子作家の書いた曲 は当たるというジンクスなのかケイちゃんの声質とのベストマッチなのかこの曲は大ヒットとなる。このすずめを聴くと所々研ナオコさんのかもめはかもめの 声、なんというか低音部がかすれ気味にでるあの感じ非常によく似てます。それが切なさを助長している気がしてなんとなく聴き入ってしまうのです。MIEの 選んだエンターテイナーの道(ピンク・レディーの延長のような)とは全く逆の路線へと自分 の活路を見出したケイこと増田けい子。彼女もまた、自分の足で第1歩を踏み出した。ピンク・レディー時代には想像もつかなかったケイちゃんをブラウン管を 通して見ていると「あ〜ケイちゃんもよかったね。自分の歌を歌えて」と嬉しかった記憶がある。このすずめという曲をいただいた時泣きはらしたというエピ ソードがあるが、レコーディングのときも嬉しさのあまり涙が止まらなかったとか。それほどまでにピンク・レディーという存在が大きなものだったんですね え。やっと開放されて自分の人生第1歩だと認識したのでしょう。
続いて発売されたアルバム「ひとりが好き」は中島以外のニューミュージック系の 作家たちが複数曲を提供しているが、1曲1曲心を込めて大切に歌っているの がよく分る1枚です。サガン綾のペンネームでケイ自身も3曲の詞を書いている。すべてに確実なケイちゃんの個性あふれるアルバムに仕上がっている。(この  ひとりが好き はCD化されてます)
アルバムタイトル「ひとりが好き」はこの頃のケイ自身の心境を正直に表している ように思う。MIEのファーストI MY  MIEほどのインパクトはないにしろ、これからの私というのをケイなりに表現した作品のようである。元ピンク・レディーのふたりはあの激動の4年半を過ご してお 互いに自分の生きる道を自分で考えながら、少しずつ進んでいくのである。同じ頃ピンク・レディーの所属事務所でMIE所属のT&Cが倒産。完全にピンク・ レディーが消えた頃であった。MIEはそれからも精力的にライブなど行い MIE LIVEなるアルバム発売。B面はSHOCKING PINKLADYなる30分近くあるメドレー収録。バックコーラスFOXYと一緒に頑張っていた頃であった。MIEのセカンドシングルの発売はこの後とな る。










モ ア・モア
ソ ロデビューシングル「ブラームスはロックが お好き」から半年、待望の2ndシングルはMIEのお色気たっぷりの「モア・モア」この半年の間に所属事務所の倒産、テレビドラマ「茜さんのお弁当」に出 演など、いろいろなことがあった中で2ndシングルの発売が期待されていた。前作同様阿木-宇崎コンビの作品である。
今回のシングルモアモアは大人の女性にイメージチェンジを図るため、出だしから 強烈なインパクトでアプローチ。
当時、中学生だった僕は何故かボリュームを下げて聴いていた(笑)ちょっと・・ 聴かれたらやばい?などと思っていた純粋な頃だったのである。しかし、今聴 き返して見ると曲自体はとても、クオリティの高い曲であることが、判明。リズム形式もノリがよく、詞の内容も実はかわいい女が主人公である。現在の未唯さ んのステージでも取り上げていただくとかなりのショーアップになると思う。後のアルバムでヴァージョン2が収録されているが、やっぱりこっちのシングル バージョンが最高!頭のもっと〜と最後のアハハ〜イラアアビュウウウ〜のキメが最高なのだ。そしてシングルの方がドラムの刻みが気持ちいい!切れがよく途 中のダラダラダン!がアルバムバージョンには無いのがちと、淋しい気がする。色っぽい歌をMIEさんならではの元気ボーカルで聴けるしバックのダンサーを 従えてセクシーなSTEPを踏みながらのモアモア、成熟した今の方が更にこの歌の魅力が増している気がするのだ。(当時の年齢ではちと、若かった気もしな いでもないが・・今ならもっと〜に味があるように思う)少しテンポを速めて聴くとなお、最高!!とまあ、この曲に対する想いはこれぐらいにして当時の事を 振り返るとピンク・レ ディーのミーちゃんのイメージをなんとか変えることがこの頃のMIEの一番の想いだったかも知れない。
すずめを発表し、ヒットさせたケイはニューミュージックというピンク・レ ディーとは全く違う世界に入ることによって、イメージチェンジを果たせただろうが、MIEの場合歌って踊るスタイルだったの で、どうしても、ピンク・レディー時代がつきまとっていたように思う。だからなおのことその思いはこの曲に反映されているかも知れない。なんでも再 スタートというのは大変である。人の印象イメージを変えるなんてなかなか難しいことだ。だが、僕的に当時を振り返るとちょっと淋しい気もした。売れなく なったら脱ぐということをよくマスコミでも目にしていたからである。 最後の手段は脱ぐ。あのMIEちゃんが・・と思う気持ちが心の半分くらいあった。まだまだお子ちゃまだったんですねえ。自分的にも正念場のような気がし た。それから8時だよ!全員集合にゲスト出演したとき、このモアモアを一番 最初に歌ったのだ。力のある歌手は大体後の方で、新人などが一番に歌うものである。MIEさんより後でデビューし、ただ人気のあるというだけでMIEが先 に 歌っ たのを見たときなぜか悔しかった記憶がある。かつてはミーちゃ〜ん!と注目の的だったスーパーアイドルが何 故?と思ったものだ。このとき世間の厳しさを感じている僕なのでした。(あ くまでも、その当時、子供の頃の記憶です)で も、好きなものは好きなのだからMIEちゃんもがんばってんだと相変わらずの声援を送る僕なのでもありました。
ピンク・レディーの看板を下ろしMIEという看板で勝負する。その意気込みはこ の後、あの映画でさらにヒートアップすることとなる。


















Side One
1.HEARTS
2.STAND BY ME
3.CALL ME
4.I CAN'T TURN YOU LOOSE
5.IT MUST BE HIM

Side Two
1.SHOCKING PINK LADY
a)SHOCKING PINK LADYのテーマ
b)ペッパー警部
c)乾杯お嬢さん
d)ピンクの林檎
e)愛・GIRI GIRI
f)マンデー・モナリザ・クラブ
g)カルメン’77
h)透明人間
i)スーパーモンキー孫悟空
j)S.O.S
k)ピンク・タイフーン(IN THE NAVY)
l)リメンバー(フェーム)
m)うたかた
n)KISS IN THE DARK
o)SHOCKING PINK LADYのテーマ

p)UFO 
q)カメレオン・アーミー
r)波乗りパイレーツ
s)サウスポー
t)ジパング
u)星から来た二人
v)モンスター
w)逃げろお嬢さん
x)渚のシンドバッド
y)ウォンテッド(指名手配)
z)SHOCKING PINK LADYのテーマ

アルバ ムレビューはこちらに

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ためらい
す ずめに続く第2弾。今回はあのユーミンこと 松任谷由実作詞作曲による「ためらい」
個人的には前作すずめよりこちらの方がケイちゃんには合ってるように思ってい た。
あくまでも、ニューミュージックの世界へ入っていったケイちゃん。この曲では前 作より少しかわいい女性がテーマであなたはつめたいひと〜とかわいく男性を 皮肉っているところなんかケイ自身の個性を更に高めているように思う。ガンガン迫りまくる現代女性とは違い少しテレやで古風な女性はいつまでたっても男性 の憧れるところだが、男性ファンにはためらうことなくこの曲を聴き入っていたことでしょう。(笑)
MIEのセカンドと比べると余りの違いにかつてコンビだったのだろうか?と思っ てしまうほどであった。
B面の小椋圭作詞作曲の「傷心」も暗く悲し い前作の路線を引き継いだイメージの曲で言葉のひとつひとつを大事に歌っているのがよくわかる。ピンク・レディー時代はどちらかといえば、リズムや動きが 主流で言葉のひとつひとつを意識して歌うことは少なかったかもしれない(ジャンルが違いますからねえ)
解散後、ケイの目指したものは派手さではなく、ゆっくりと自分の歌いたい曲を じっくり歌うことだったのかもしれませんね。だからこそ、ひとつひとつに心を 込めて詩を朗読するくらいの気持ちだったのでしょう。駆け足で過ぎたピンク・レディー時代。それとは打って変わって一歩一歩をときには振り返りながら自分 の楽しい道を探していたのかも知れません。そんな思いがよく感じ取れる「ためらい」でした。











side:1

ラブ・マジック
アクトレス
ひとり暮らしの恋
恋人達の明日
雨降り


side:2

心のとびら
ためらい
らせん階段
Yesterday & Today
55ページの悲しみ
Goo-bye Again



ピンク・レディーファンにとって今まではニューミュージックの世界とは無縁だっ たにも関わらずケイちゃんのお陰でそのジャンルに加わることが出来たこと は、ホント嬉しいことでした。MIEちゃんのピンク・レディーをさらに発展させる路線とケイちゃんの全く違う路線。
両方を楽しませてくれるおふたりにはホントに感謝感謝の気持ちで一杯でした。
ピンク・レディーワールドにまた新たな世界が加わりあとは演歌系だけかなと思っ たらやってくれました。ず〜っと後になりますがMIEちゃんが・・・。(お 分かりになりますか?)
日本での音楽シーンの中でピンク・レディーの手がけた世界はかなりの幅があるの だと思いますよ。
歌好きの僕としてはこりゃやっぱ凄いは〜。と感心するばかりであります。


コール・ガール〜夜明けのマリア〜
解散後、阿木-宇崎コンビのイ ンパクトの強い 曲でソロ・デビューを果たしたMIEがその
阿木- 宇 崎コンビからも離れて、新たに新境地を開いたのは、 映画コール・ガールの主演だった。
解散直後、セクシーな写真集を発売し話題となったが今回はヘア・スタイルも変 え、以前より更にセクシー度アップ
タイトルから分るように今までの明るく元気なMIEちゃんではなく、あくまでも お色気ムンムンのお姉ちゃんに大変身で、まさにあいつはあいつは大へんそ 〜っといった感じでありました。同名の写真集も発売され、この写真集も買いましたが、以前よりさらにドキドキしながら本屋のレジへ持っていった記憶があり ます。(笑)
テーマソングのこの曲はB面ともに最高の仕上がりで今までのMIEとはちょっと 違う雰囲気をかもし出している。ブラームス・・は元気いっぱいでスタート し、その後かなりセクシー路線でなおかつサウンドのクオリティは増し、今回3枚目にして爆発〜といった感じを受ける。ボーカルスタイルもどちらかといえば アメリカで出したLPなみのウイスパーボイスで、囁くようにじっくり味わいのある歌が聴ける。大人のシンガーMIEの更なる発展に心躍る気持ちであった。 この頃、テレビで長崎音楽祭だったと思うが、MIEと増田けい子(元ピンク・レディーのふたり)がゲストでともにコール・ガールとためらいを歌ったことが あった。解散後初めての共演になにか特別な感じがした。ふたり揃っているのにMIEさん、増田けい子さんという紹介は時の流れを感じたものであった。解散 というものが改めて認識させられた時であったのかも知れない。でも、それぞれの道を確実に進んでいるふたりにエールを送ると共にやっぱりふたり並ぶと華が あるというかいいな〜と思っていた。

この後に発売されたLP CALL GIRLも名盤で特にモアモア NewTakeとダイアナロスメドレーと称してかつてピンク・レディーのステージでよく 歌っていたStop in the name of loveを聴いたときには鳥肌ものだった。このアルバムもほんといい仕上がりであのFOXY参加の貴 重版、是非CD化をと願うのは僕だけだろうか?






アルバムレビューはこ ちら

こちらに

復刻しました!


ちょっ と一息
1987年、水戸黄門での共演したときのもの です。
コアなファンの方ならチェックしてるでしょうね。
ミーさんがレギュラーでケイさんがゲスト(よくある悪代官にいじめられる商人の 娘役でした)
番組中でふたりが一緒の場面はなかったが、あの名物番組にふたりで揃ってという ことでビデオにバッチリ収録した。MIE扮する紅お連と由実かおる扮するお 銀の忍者対決は見ものでしたね。
ささやかなピンク・レディー復活とでもいったところだろうか?
しかし、この何年か後ホントにまた復活するなんて夢にも思わなかった頃でした。







らせん階段
中 島みゆき、松任谷由実、 ニューミュージック界の大御所ふたりの曲を1st、2ndと立て続けにシングル発売した、増田けい子の第3弾はこれまた今もなおたくさんのファンの支持を 得ている、竹内まりや作詞作曲による「らせん階段」。贅沢3連発というかさすがケイちゃんというか、こんなに有名所を3連続起用できるというのも今考える と凄いことだと思う。あのアメリカ進出のとき、(NBC出演時)アメリカを選んだミーと日本を選んだケイの方向性の違いをここで改めて実感したものであ る。あくまでも、日本のミュージックシーンにこだわりを見せるケイちゃんの一流シンガーへの王道である。1stから比べるとだんだんと曲自体が明るくなっ てきていることに気づく。解散してから心の余裕が少し出てきたのであろうか?それとも、そろそろ踊って歌いたくなったのであろうか?今回はかなりポップで ある。この曲を初めて聴いたのは、今はなき、3時にあいましょう である。当時、右腕を骨折して、整形外科に通院していて、その待合室で見たのだ。黄色い リボンに黄色のパンツルックでこの歌をスイングしながら歌うケイちゃんはとてもかわいらしかった。ひょっよして・・恋でもしてんのかな・・と思うほど明る くさわやかなケイちゃんがそこにはいた。コレいい!とすぐにシングルを購入。ちょっとアイドルチックなケイちゃん!という印象がした。しかし、いきなり ポップになりすぎ て、一般の方々にはどう映ったのだろう? すずめ と らせん階段 まるで違う世界である。さしずめバックステップの後の前向きなSTEPのようであ る。・・・ということはこのページのテーマにでもなるのであろうか?(笑)
しかし、今聴くと、前作「ためらい」くらいがいい感じかなあという気もするし、 楽曲的には素晴らしいと思うが竹内の世界観はケイちゃんには・・・どうだろ う・・という思いも 多少はする。詞の内容は一歩一歩大人になりま〜すという感じであるが・・はて・・。
この後この「らせん階段」をモチーフにしたアルバム「恋するお友達」を発売。前 作「ひとりが好き」より更に豪華な作家陣によるアルバムでこれもかなりの秀 作である。最後に収録している来未たかを、えつこコンビによる「Good-bye Agein」はNHKのニューミュージック関係の音楽番組で披露していた。ケイちゃんもホントにその世界のシンガーになったんだあ〜と改めてシンガー増田 けい子 の誕生にエールを送っていました。
ここで、当時の思い出をひとつ、この「恋するお友達」というLP。実はこの頃中 学生でそんなに簡単にLPレコードなんか買える余裕なんてなかった。せいぜ い シングル止まりである。それが以前お年玉で買った伊藤つかさの「さよならこんにちは」というLPをある友人が売ってくれといわれてそれを売って買ったの だ。そんなにまでして・・手に入れたLPも今では聞き過ぎて音が割れてしまいます。CD化してくださ〜い。



窓辺から
映 画コール・ガール主演でまたひとつ新たな足 跡を残したMIE。次なるSTEPはまたしても映画。今度は桃井かおりと共演したシングル・ガール。この曲はその映画の挿入歌である。もちろんB面の「踊 る女」も挿入歌である。今回の新曲「窓辺から」「踊る女」は共にあの玉置浩二の曲でまだ安全地帯がブレイクする前のことでさすがの名曲である。実はこの曲 かなり好きなのである。まるで某サスペンス劇場のエンディング曲として今使ってもなんの違和感のないバラードだと思う。この曲は当時テレビではかなり聴き ました。テレビのときはシングル・ガールのタイトルで歌ってましたね。一番記憶にあるのはオールスター家族対抗歌合戦という番組に出たときMIEさんの弟 さんの歌が審査員の先生に誉められてました「さすが、お姉さんの弟さんですね」と。なぜかそれすら嬉しかったのだ。
都会に生きる女性を歌ったこの曲はMIEの新たな新境地のような気がする。元気 いっぱいのボーカルから雰囲気で歌えるというのは大人のシンガーとして進歩 を遂げているからで解散から3年近くが経過しようとしている頃MIEさんもケイさんもそれぞれの世界を確立していってることを感じていた。この歌を歌って いるMIEさんはあの岩崎宏美さんと同じ印象がありました。だから年末の賞番組で歌唱賞なんかに該当してもいいのになあ。と思ってました。でも・・ヒット しなきゃ駄目なんじゃと思い返す僕なのでした。ピンク・レディー解散後、自分の世界を・・とかたくなに作ってきたふたり。しかしホントにやりたかったのは クッキーからなるピンク・レディーなのでは・・と思っていました。解散せざるを得なくなって解散。そんな気持ちも心のどこかにあったのでは・・・と推察い たします。それぞれの道を歩みながらも再会は遠くないことだったので す。










シャンプー
当 時この曲は知らなかった。同じ頃カセットで 発売されていたMIE全曲集の1曲目がSHAPE OUTという曲で(この全曲集良かったよ〜今はテープが伸びちゃって聴けないけど)実はこの曲が日本語 でシングルになっていたというのは後で知ったこと。SHAPE OUTはゴールデン・ベストハレルヤ・ハリケーンにも収録しているので耳にした方も多いだ ろう。聞き比べるとやっぱ英語詞の方がいいですね。基本的に英語詞の方が先に出来ていたのだろうと思うほどマッチしているので日本語詞の方はなんかぎこち ない印象を受ける。だからこのシングル日本語の方はほとんど聴かない。ジャケ写から分るようにレッツエクササイズ!といった曲でこの曲も前作同様玉置浩二 氏の曲。詞の内容とかよりもリズムが命みたいな曲でこの後ヒットしたあの杏里のキャッツアイのB面Dancing in the sunrise?に印象 が似ている。これまでの曲の中でもわりと印象の薄い曲ではあるが軽めのライトポップスはMIEの明るいイメージにスゴ〜クマッチしていて実際にテレビでみ たことは全くないが歌っている感じは分る。この曲も今のステージで披露できれば面白いと思うが・・。
 解散後ここまででMIEシングル5枚アルバム3枚、増田けい子シングル3枚ア ルバム2枚をリリースしており、ふたりはこの後それぞれレコード会社を移籍 してのレコード発売となる。MIEにとってもピンク・レディーでデビューしてから永年のお付き合いだったビクターをこのシングルを最後に移籍。ピンク・レ ディー=ビクターという固定観念がここでまたひとつ変わろうとしていた。ある意味TURNING POINTだったのです。石の上にも3年。独立したミー とケイがその3年を経過したころ再び栄光の天使たちはやってきました。 この頃、写真集も発売。これが今ではプレミアムもんだそうで当時は手に入れることは出来なかった。残念。



ピ ンク・レディー3年ぶりに復活!

不思議LOVE
多 くのファンが待ちに待った!この時を。ピン ク・レディー81年の解散から3年振りに復活。僕がこの話題を耳にしたのは、忘れもしない84年の春休み前だった。某番組(タイトルは忘れました)夜の ゴールデンタイムの和田アキ子さん主演の番組だった。番組中にMIEさんとこの話題について電話で話していた。MIEさんいわく「ファンの方々からの要望 が多くて、ほんとは10年くらいたってからの方がいいかなあと思いましたが、体力的な問題もあるし・・ミニスカートのはけるうちに・・と思いまし て・・・」というコメントでしたが、今現在(04年)のおふたりを見ると体力的・・という発言が不思議に思えてしまう。この話題を耳にした時、丁度晩飯を 食ってる最中だったが、「えっ!」と驚きとともに「ヤッター!」と心躍ってしまった。コレ以降全てにおいて前向きなSTEPは自分らしさと化して行く。楽 しい道の始まりである。(ちょうど猫田さんに影響を受けバレーにもがんばっていたころで全てが充実していた学生時代だった OH!STEPバレーボールご 覧下さい)

今回の復活の特徴は未練を残さずというコンセプトである。
特にこの時点でのふたりにはピンク・レディー後期のいろいろなモヤモヤを全て一 掃したいと思う気持ちが感じられた。某特番「PINKLADY  AGAIN!!」では左の写真にもあるようにロサンゼルスで今後の打ち合わせをする様子などが放送された。中でもアメリカNBC出演の時暮らしたアパート を訪ねたり色んな関係者との再会は見ものでした。あのマイケルロイド氏とも再会を果たし、当時の思い出話に花を咲かせていた。マイケル氏もふたりの魅力な どについて語ってくれた。84年といえばロサンゼルスオリンピックの行われた年でそのスタジアムの前でも当時の色んな話をしていた。(ロサンゼルスオリン ピックは一番覚えてますね〜なにせ女子バレーの一番盛り上がっていたころでしたから)
今回の復活においてふたりが行おうとしたこと、それはこの番組中でも言っている が、アメリカでしてきた活動をもっとアピールしたいということ。ふたりに とったらどの仕事もハードルの高かったピンク・レディー。そのハードルをいつも懸命に越えて来た。だから日本でのアメリカ関係の酷評は辛かったことでしょ う。今回の復活ライブの選曲にはアメリカでのアルバムからの曲を盛り込んでいたそうな。誤解を解きたい復活だったかも。ロサンゼルスから帰国したふたりは 復活についての記者会見。ケイさんいわく「雨の後楽園での解散コンサートは正直寒くて寒くて・・・早く終わって欲しい・・・と思っていた(笑)だからもう 1回解散コンサートをやりたかった。」ケイさんらしい本音トークである。

復活のための活動はまずシングル、アルバムの発売
レコード会社はビクターから日本テレビ系列のバップへ。シングル発売された「不 思議LOVE」は当時のふたりのやり残しが表された曲のように思う。タイト ルに不思議と使ったのはやはりピンク・レディーだからでしょう。内容は大人の恋愛をエレガントに歌った、いわばおしゃれな感じのする曲で、ピンク・レ ディー時代このようなミディアムテンポのバラードはなかっただけにふたりの歌唱にも輝きが感じられる。「もっと大人の歌を」「もっとハーモニーのできる歌 を」と望んでいた通りの楽曲であり、なによりも声の明るさが特徴である。久々にふたりで歌う喜びがひしひしと伝わってくる。ダークで激しい曲の多かったピ ンク・レディーのナンバーの中にちょっと異質と感じられる不思議LOVE。この不思議LOVEを含むアルバムSUSPENSE PINKLADY  AGAINは僕の選んだアルバム第1位である。昔の再現ではなく今のふたりがピンク・レディーをやったら・・ということを声を合わせていっていたふたりの 想いを精一杯表したアルバムに仕上がっている。MIEさんいわく「このころコーラスのレコードを出したくてしょうがなかった」といってるようにふたりの ハーモーニーは夏の太陽のように輝き、潮風のようにさわやかで今までビジュアル的な評価しかなかったピンク・レディーのボーカルの魅力を最大限に表してい る。ぜひオススメ。CDも現在入手できます。僕の夏の定番。SUSPENSE  PINKLADY AGAIN !
ザ・ベストテンにこの不思議LOVEで登場したとき、先日ケイさんの誕生日に渋 谷公会堂で行われたライブの模様を流していました。LDにもなったというこ のライブ。ものは見たことありますが、手に入れることはできませんでした。残念。当初予定していた全国ツアーは中止、なんか中途半端にも感じられた、復活 でしたがピンク・レディーのすべてというビデオもこの復活を機に発売されたことだし、久々のレコードも嬉しいプレゼントでした。
解散から3年たってモヤモヤをすっきりさせたふたりは、ソロ活動も、もっと爆発 的に活動を繰り広げることとなります。ある意味、暗闇を抜けたふたりには明 るい未来だけが待ってるような・・そんな気がしていました。この後、栄光の天使たちのMagical TourはActiveStreetと称して爆走していくのです。

















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