春は出逢いと別れの多い季節です。
卒業、入学、そして就職・・・色々な転機が訪れる時なのです。
僕の長女も今年は小学校へ入学します。

青春を共に過ごした存在との別れもそれに関わる人たちにとっては大きな転機といえます。

この春という季節に一時代を築いたあのアイドルが最後のコンサートを行ったのが、我らがピンク・レディーとピンク・レディーといつも比較されがちなキャンディーズです。

そんな二組の最後のコンサートはいずれも後楽園球場でした。

キャンディーズが1978年4月4日
ピンク・レディーが1981年3月31日

共に青春を謳歌したアイドルの最後のコンサートをここに・・・
キャンディーズが解散引退コンサートを行ったのは1978年4月4日のこと
時に時代はピンク・レディー全盛期。
常にヒット・チャートの第1位にはピンク・レディーの楽曲が並ぶ時代。
そんな時、キャンディーズの発売した現役最後のシングル「微笑みがえし」が第1位にランクされた。
TBSのザ・ベストテンではこの微笑かえしの間をぬってピンク・レディーのサウスポーが1位を獲得するという現象まで起きていた。
当時のファン層からいって、低年齢化したファンを多く持つピンク・レディーにとってティーンのファンを多く抱えるキャンディーズとの対決は夜の歌番組では少々不利のようだった。
レコード売り上げではダントツにピンク・レディーの方が勝っていたが・・・
 
まあ、そのようなことはおいといて、キャンディーズの解散はある一種のブームにもなった。
キャンディーズの言った「普通の女の子に戻りたい」はムーブメントとして一時代を築いていたピンク・レディーの横を霞めるように浸透していったのだ。
 
楽曲の売り上げはピンク・レディーがダントツではあったが、解散というひとつの目標に対して世間が注目していたのだった。
 
今しか見れない・・・そんな感情に日本人は弱いんです
東京の後楽園球場ではファイナル公演の当日何万というファンが会場入りできず会場の周りで最後の時を過ごしたそうである。
 
キャンディーズが解散した直後、ピンク・レディーはアメリカラスベガスでの海外初公演を実施、成功させている。
時代は確実に動いていた・・・。
 

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キャンディーズの解散はひとつの時代の移り変わりを表していた。
というのも、大抵女性アイドル歌手としての寿命は5年から6年と言われている。
これは長い方である。
何故かというと、15,6歳でデビューしたアイドルも5,6年すると20歳を迎える。
この20歳の壁と言うのが非常に大きい。
大人になることで、楽曲的にも違ったものが求められる・・・かといってイキナリ変わってしまっては周りもシックリこない・・そこが微妙なイメージチェンジの難しいところなのだ。
キャンディーズが活躍していた当時のアイドルもこのキャンディーズが解散する頃には下火になっていった歌手も多い。
桜田淳子はこの年の秋からベストテン入りする曲がなくなっていった。
岩崎宏美にしてもこの翌年からしばらくヒットの出ない年が続いた。
ピンク・レディーブームもこのキャンディーズの解散から一年後にはすっかり下火になっていったのだ。
最後に生き残ったのは山口百恵ただひとりだった。
そんな百恵も80年代に入って結婚引退という花道を飾った。
 
キャンディーズの活躍した時代からその余韻をいつまでも持ち続けたピンク・レディー。
彼女らの解散の頃には70年代アイドルはほとんどがベストテンヒットのない歌手ばかりになっていった。
 
そんな楽しかった70年代に終わりを告げたのがピンク・レディーだったような気がする。
 
みんなが新しい時代へと移り変わってゆく頃、最後の最後に別れを告げたのは我らがピンク・レディーだったのだ。
 
ピンク・レディーの解散によってそれまでの夢のような時代は終わった。
キャンディーズとは対照的ではあったが、あのキャンディーズがアイドル全盛時代ピンク・レディーが終焉の頃の解散だったのだと思う。
 
この二組の対照的な解散劇は当時のファンならよくご存知であろう。
終わりよければ全てよしを実践したキャンディーズが今でも伝説のように語られるのは日本だから仕方がないのかも知れない。
 
でも、最後の最後まで時代を全うしたピンク・レディーの最後は本当は2005年だったのだと思う。
全てが終わって”つじつま”があうのが世の常なのです。
 
そして、最後に親衛隊の存在について
当時、キャンディーズとピンク・レディーの親衛隊ほど熱狂的な親衛隊はいなかったのではないだろうか?
 
子供の頃からある意味、憧れていた存在でした。
僕もいつか大きくなったらハチマキしめてでっかい声で声援を送りたいと思っていました。
 
そんなかつての親衛隊の方々にも敬意を表してこのページを閉じたいと思います。
 
夢をありがとう・・・。
 
 
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